努力と結果は比例しないのか

いよいよ年末が目前に迫り、受験生は最終調整に入りました。1・2年生も次年度に向けて復習をしっかりしています。冬場はどの学年にとっても大切な時期。良い1年の締めくくりになるよう頑張っていきましょう。

さて、今回は「努力と結果の関係性」というテーマでお話ししたいと思います。皆さんは、この言葉を知っているでしょうか。

努力して結果が出ると自信になる。

努力せず結果が出ると傲(おご)りになる。

努力せず結果も出ないと後悔が残る。

努力して結果が出ないとしても経験が残る。

あるお笑い芸人の方が本番を控え不安に思っていたところ、お母さまから送られた言葉だそうです。みなさんは、この言葉を聞いてどのように感じるでしょうか。私は自分自身のこれまでの経験や、これまで関わってきた多くの人たちを振り返ってみると、率直に「本当にその通りだな」と感じます。「努力をして結果が出ると自信になる」というのは皆が納得できると思います。結果になると自分自身も、また応援してくれた人も嬉しい気持ちになりますね。また、「努力せず結果も出ないと後悔が残る」ことも、多少なりとも経験したことのある人が多いのではないでしょうか。本番を終えてから、もっと準備しておけばよかった、もっと早くから本気で取り組めばよかった、もっと……と後悔をしたことがあると思います。あるいは、努力し尽くしてもいないのに「自分には向いていない」とか「自分には能力がない」と結論づけて、自分で限界を決め諦めてしまうことになりかねません。どちらにしても、次もチャレンジしよう!頑張ろう!という前向き気持ちにはなりませんよね。

また、私が一番ハッとさせられたのは「努力せず結果が出ると傲りになる」というフレーズです。これも真実だと思います。簡単に言うと、実力が伴わずに結果だけ出てしまって調子に乗る、という状態ですね。たしかに、たまたま結果が出たその時は気分も良いし、問題ないのかも知れません。しかし、例えば今回の定期テストでたまたま結果がでたとしても、次も同じように何となく上手いこと結果が出るでしょうか。そして、そんなことがこれからも永遠に続くでしょうか。高校受験や大学受験も同じだと思います。人生の方向性を決める大きな試験であることは間違いないですが、しかし、これから長く続いていく人生の一部です。これから大人になり、社会人になり、40年50年と続く人生の一部です。

残念ながら努力と結果が比例しないことはあります。しかし、努力は絶対に無駄にはなりません。なぜなら「努力して結果が出ないとしても経験が残る」からです。その経験を糧に、またチャレンジをして、その連続の先に成功が待っています。エジソンもビルゲイツも松下幸之助も本田宗一郎も、世の偉人は皆な「成功するまで失敗の経験を繰り返した」人達です。すなわち、努力と比例するのは経験なのです。その経験を手に入れるためには、いかに小さなことでも本気で努力をすることが必要です。私は凡人の一人ですから、この言葉を肝に銘じてこれからも傲らず努力をしようと思います。もし、皆さんの中でこれを読んで「なるほど」と思えた人がいたら、ぜひ日々の取り組みに生かしてみてくださいね。